薬は漢方派のカルです。
最近、五十肩に悩まされてます。気付いたら右肩だけ上がらない。
寝違えたかと思ったけど1ヶ月も続くので、主治医に相談してみました。
そこで漢方薬を処方してもらったので、その備忘録です。
完治するまで、半年~1年はかかるようです。
上段が、香蘇散と牛車腎気丸で、これまで処方されていた漢方薬で、
下段が、今回、五十肩用に処方された漢方薬の葛根湯と独活葛根湯です。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
- 効能:体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇があるものの次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)
- 生薬(10種類):桂皮(ケイヒ)、牛膝(ゴシツ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、地黄(ジオウ)、車前子(シャゼンシ)、沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、附子(ブシ)、牡丹皮(ボタンピ)
【コメント】
八味地黄丸(ハチミジオウガン)の上位互換で10種類の生薬。最近、おしっこの出がわるいので飲んでますが、前立腺の新薬(タムスロシン塩酸塩)ほど効果は感じない。しばらく服用を止めるのでどう変化するのか観察する。
香蘇散(こうそさん)
- 効能:神経質で、頭痛がして、気分がすぐれず食欲不振を訴えるもの、あるいは頭重、めまい、耳鳴を伴うもの。感冒、頭痛、ジンマ疹、神経衰弱、婦人更年期神経症、神経性月経困難症。
- 生薬(5種類):甘草(カンゾウ)、香附子(コウブシ)、生姜(ショウキョウ)、蘇葉(ソヨウ)、陳皮(チンピ)
【コメント】
葛根湯(かっこんとう)と同様に風邪の初期薬。メトグルコの副作用で、あまりにガス(放屁)が出るのでその対策として処方されたんですが、鼻水・鼻づまりが改善したのが嬉しい。アレルギー性鼻炎にも効果あり。プチうつにも効果あるそうな。
疎経活血湯(そけいかっけつとう)
- 効能:体力中等度で、痛みがあり、ときにしびれがあるものの次の諸症:関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛
- 生薬(17種類):威霊仙(イレイセン)、甘草(カンゾウ)、羌活(キョウカツ)、牛膝(ゴシツ)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)、川芎(センキュウ)、蒼朮(ソウジュツ)、陳皮(チンピ)、当帰(トウキ)、桃仁(トウニン)、白芷(ビャクシ)、茯苓(ブクリョウ)、防已(ボウイ)、防風(ボウフウ)、竜胆(リュウタン)
【コメント】
こちらが今回の主役、五十肩用の漢方薬。独活葛根湯(どっかつかっこんとう)が保険適用外ということで処方された。血液や水分の流れを改善することで五十肩の改善になるようです。17種類の生薬はすごい。
葛根湯(かっこんとう)
- 効能:比較的体力があるものの次の諸症:鼻づまり、蓄膿症(副鼻腔炎)、慢性鼻炎
- 生薬(7種類):葛根(カッコン)、甘草(カンゾウ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、麻黄(マオウ)
【コメント】
漢方の風邪薬として、もっとも有名な薬のひとつ(このフレーズ変だよね)。これも独活葛根湯(どっかつかっこんとう)の代わりに処方された。慢性頭痛や肩こりにも効果あり。
独活葛根湯(どっかつかっこんとう)【参考】
- 効能:体力中等度又はやや虚弱なものの次の諸症:四十肩、五十肩、寝ちがえ、肩こり
- 生薬(9種類):葛根(カッコン)、甘草(カンゾウ)、桂皮(ケイヒ)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、独活(ドッカツ)、麻黄(マオウ)
ネットで五十肩の漢方薬を検索すると、こちらの独活葛根湯がヒットします。先生に相談したら、保険対象外だそうで、代わりに「葛根湯+疎経活血湯」を処方してもらったわけです。
「独活葛根湯」と「葛根湯+疎経活血湯」を比較すると、独活(ドッカツ=麻酔作用)が不足していますが、代わりに、威霊仙(イレイセン)や羌活(キョウカツ)(※)など、13もの生薬が多い。
(※) 疎経活血湯にあって、独活葛根湯にない生薬
威霊仙(イレイセン)、羌活(キョウカツ)、牛膝(ゴシツ)、川芎(センキュウ)、蒼朮(ソウジュツ)、陳皮(チンピ)、当帰(トウキ)、桃仁(トウニン)、白芷(ビャクシ)、茯苓(ブクリョウ)、防已(ボウイ)、防風(ボウフウ)、竜胆(リュウタン)